カメラ設定の基本!旅Vlog初心者が最初に知っておきたいこと

こんにちは、かずです。
今回は、旅Vlogを始めたばかりの僕が実際に体験した “カメラ設定” について、初心者目線でわかりやすくまとめてみました。
正直、僕はカメラの専門家でもなければ、撮影が特別うまいわけでもありません。 でも、そんな僕でも「知っておくと映像がより良くなる」ポイントがいくつかありました。
この記事では、旅Vlogを始めてから感じたカメラ設定の難しさや、最低限知っておきたい設定について初心者向けに解説していきます。
まず最初に:動画撮影でよく出てくる設定って何?
旅Vlogを撮るときに関わる設定はたくさんありますが、実際に撮影中に触るのは主に以下の4つです。
- フレームレート(fps)
- シャッタースピード(SS)
- ISO感度
- F値(絞り)
この中で、基本的にフレームレートは固定(例:24fpsや30fps)するので、 撮影中に調整するのは主にISO・SS・F値の3つになります。
1. フレームレート(fps)って何?

動画は「パラパラ漫画」のような仕組みでできています。
“1秒間に何枚の画像(フレーム)を表示するか”を表すのがフレームレート(fps)です。
よく使われるフレームレートには以下のような特徴があります
- 24fps:映画のような雰囲気。ドラマチックな表現に向いていて、旅Vlogにも人気です。
- 30fps:テレビやスマホでよく見る自然な動き。実際の景色に近い印象を与えます。
- 60fps:非常に滑らか。スロー再生にしたいときや、アクティブな動きを撮るのに最適です。
僕はふだん30fpsで撮影しています。旅館の雰囲気や風景を「リアル」に近い感覚で残したいからです。
ただし、東日本(東京・関東・東北など)を中心に活動する人は、24fpsの方が相性が良いというケースもあります。
その理由は、次の「シャッタースピード」と関係する「フリッカー現象」の影響です。
2. シャッタースピード(SS)
シャッタースピード(SS)とは、1フレーム(1コマ)をどれくらいの速さで切り取るかを決める設定です。
つまり「1枚の映像をどれくらいの時間、光にさらすか」を調整するものです。
動画撮影では、「フレームレートの2倍の値」が自然な動きになる目安とされています。
たとえば:
- 24fps → シャッタースピードは 1/50秒
- 30fps → シャッタースピードは 1/60秒
これを守ると、目で見たような自然な残像感になります。
逆にシャッタースピードが速すぎると、動きがカクカクして“不自然な映像”になってしまいます。
💡 ここで注意:フリッカー現象って?
蛍光灯やLEDライトの多くは、電気の周波数(Hz)に合わせて高速で点滅しています。
- 東日本:50Hz
- 西日本:60Hz
この点滅とシャッタースピードの周期がズレると、
照明などチカチカしたり、動画に縞模様(フリッカー)が出ることがあります。
緑のライトがチカチカと点滅しているのがフリッカーです↓↓
特に24fpsの場合、SSは1/50秒になるので、東日本(50Hz)ではちょうど合っていてフリッカーが起きにくいとされています。
逆に西日本では、30fps(SS 1/60)との相性が良いです。
フリッカーが起きやすいのは「オート設定」だから
僕自身、ミラーレスカメラでは30fpsでシャッタースピードを1/60秒に固定して撮影しているので、これまでフリッカーが気になったことはほとんどありません。
ですが、Osmo Pocket 3では、機動力と手軽さを重視して露出設定を「Auto(オート)」にしていることがほとんどです。
その結果、たまにフリッカー(照明や信号機がチカチカ)が起きて困ることがあります。
なぜオート設定だとフリッカーが出やすいのか?
オート設定では、カメラが自動で周囲の明るさに応じてSS(シャッタースピード)やISOを調整します。
でもこのとき、SSが1/100秒や1/80秒といった中途半端な値になることがあり、
その結果、照明の点滅(周波数)とズレてフリッカーが発生します。
特に東日本(50Hz地域)では、SSが1/60か1/50に固定されていれば問題ありません。
でもオートだとそこがブレるので、気づかないうちにフリッカーが映り込んでいることがあります。
3. ISO感度
ISOは、カメラがどれだけ光を敏感に感じるかを示す数値です。
- 数字が小さい(例:ISO100〜800)と、ノイズが少なくキレイな画質になる
- 数字が大きい(例:ISO3200〜6400)と、暗い場所でも明るく写せるが、ノイズ(ザラつき)が増えやすくなる
💡「ベースISO」って何?
カメラにはノイズが少なく一番キレイに撮れる“基準のISO値”があります。これを「ベースISO」と呼びます。
例えば、現在僕が使っている Sony α7C IIでは、S-Log3設定時のベースISOは800です。
つまり、ISO800で撮るのが一番ノイズが少なくキレイな映像になるということです。
💡プラスワン:デュアルネイティブISO
最近の一部のカメラには、2つのベースISOを持っているモデルがあります。これが「デュアルネイティブISO」と呼ばれる機能です。
どういうことかというと:
暗い場所でISOを上げても、一定のポイントを超えるとノイズが減るという特性があります。
たとえば:
- 通常ISO800あたりまではノイズが少なく綺麗
- その後ISOを上げるとノイズが増えるが…
- もう一つのベースISO(たとえばISO3200)になると、再びノイズがグッと減ります
- その後は、再びISOを上げるとノイズが増えます
この機能があると、暗い場所でも無理にISOを抑えず、あえて高ISOに上げることでキレイに撮れることもあります。
✅ どんなときに活用する?
- 暗い部屋や夜の屋外撮影など、ISOをどうしても上げざるを得ないとき
- 明るいレンズや照明が使えない場面
- S-Log撮影など、暗部を持ち上げたいシーン
ただし注意点として:
- デュアルISOが全てのカメラにあるわけではない
- 対応していても、どのISOが「第2のベース」かは機種ごとに違う
- Sony ZV-E10 IIは公式にデュアルISOとは言われていない
僕の失敗談
当時の僕は「ベースISOだから、これで撮れば大丈夫だろう」と思い込んで、
夜の室内や景色をISO800でそのまま撮影しました。
結果、映像はノイジーでざらざら…。
ISOが低い→光に対して敏感ではない→光量が全然足りないので、ノイズだらけ
となったのです。
✅ 解決策
- ISOを上げる(例:ISO1600~3200)
→ ただし、上げすぎるとやっぱりノイズが目立つので限界ありだが、デュアルネイティブISOなら問題なし - F値の小さい(=明るい)レンズを使う
- 撮影用ライトを使う
- 昼間や明るい場所を選ぶ
設定を理解することで、「なぜ暗い?」「なぜノイズが出た?」が少しずつ分かるようになりました。。
4. F値(絞り)

F値は、「レンズから取り込む光の量」と「背景のボケ具合」に大きく関係する重要な設定です。
カメラのレンズには、“絞り”と呼ばれる穴があり、その大きさ(=開き具合)を数値で表したものが「F値」です。
F値の基本的なイメージ
- F値が小さい(例:F1.8)
→ 絞りが大きく開き、たくさんの光が入る
→ 明るく撮れる、背景がよくボケる - F値が大きい(例:F8.0)
→ 絞りが小さくなり、入る光の量が少ない
→ 暗くなる、全体にピントが合いやすい
🟢 カメラの絞りは、“人の目の瞳孔”と似ています。
暗いところでは瞳孔が開いて光を多く取り込み、明るい場所では自然と小さく絞られます。
F値もまさにそれと同じ考え方です。
実際の見え方の例
F値 | 特徴 | 向いているシーン |
---|---|---|
F1.8 | 明るく、背景がボケる | 人物、料理など主題を際立たせたい時 |
F5.6 | 標準的 | 旅先のスナップやちょっとした景色 |
F8.0〜F11 | 全体がシャープになる | 風景全体、建物などをしっかり見せたい時 |
🌙 夜の撮影ではF値の小さいレンズが有利
暗い場所ではレンズを大きく開けて光を取り込みたいので、F1.8やF2.0のような**「明るいレンズ」が重宝されます。
🎥 Vlog撮影ではどう使い分ける?
- 料理や人物メインのカット
→ F1.8〜2.8で背景をボカすと印象的な画になります - 風景・旅館全体を見せたいとき
→ F5.6〜8.0で全体にピントが合うようにします
💡知っておきたい豆知識
F値をひとつ下げる(例:F8 → F5.6)と、取り込む光の量は約2倍になります。
つまり、F値を変えるだけで明るさを調整できるということです。
📸 まとめ:旅Vlogに必要な基本設定の目安
項目 | 初心者向けの目安設定 | ポイント |
---|---|---|
フレームレート(fps) | 24fps または 30fps | 映画風→24fps/自然な動き→30fps |
シャッタースピード(SS) | fpsの2倍(例:30fps → 1/60秒) | フリッカーを防ぐには東日本で1/50秒、または1/60秒固定が安心 |
ISO感度 | 明るい場所→ベースISO(例:800) 暗所→ISO1600~3200程度 | 高すぎるとノイズ増加/低すぎると暗くなる |
F値(絞り) | 被写体によって調整:1.8〜8.0 | 背景をボカしたい→小さいF値/景色や全体を撮りたい→大きいF値 |
難しい?でも、設定って「撮りながら覚える」のが一番楽しい
正直、最初は「なんだか難しそう…」と戸惑うかもしれません。
でも、実際に旅先でカメラを回してみると、ちょっとした設定の違いが面白く感じてきます。
「前よりキレイに撮れた!」
「なんでブレたんだろう?」
「次はこの設定でやってみよう」
こうやって、自分の旅の記録を通じて少しずつ学べるのが、Vlogのいいところだと思っています。
まとめ:カメラは設定より“記録したい気持ち”が大事
今回は、旅Vlogで使える基本のカメラ設定について、初心者目線で紹介しました。
- フレームレートは一度決めたら基本固定でOK
- 調整するのはISO・SS・F値の3つ
- ミスも含めて学びになるし、旅の思い出は失敗しても最高の宝物
もしこの記事が、これから旅Vlogを始める誰かの「安心材料」になればうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは、また次の記事でお会いしましょう。