Vlogが一気にキレイに!ISO800と3200の“画質差”を知らない人が多すぎる件
こんにちは、かずです。
今回は、先日の撮影で痛感した“デュアルベースISOの誤解”について、備忘録としてまとめておきます。
結論から言うと
デュアルベースISO=どちらも同じ画質で撮れる、という意味ではありません。
撮影中に気づいた“高感度の落とし穴”
「熱海・伊豆山 佳ら久」でのVlog撮影。
ホテルも部屋も温泉も雰囲気が最高で、まさに“非日常”という言葉がぴったりのお宿でした。
ただ、ラグジュアリーホテルならではの柔らかい照明――
間接照明が中心で、全体的に落ち着いた明るさ。
滞在するには最高ですが、カメラマン目線だと「ちょっと暗い」。
いつも通り α7C II で S-Log3 撮影。
最初は ISO800(低側ベース)で回し始めたものの、すぐに「うん、これは暗い」と感じ、
デュアルベースISOの高側である ISO3200 に切り替えました。
「これならノイズ少ないはずだし安心だろう」と思っていたのですが…
結果は予想以上にノイジー。
部屋の暗部にザラつきが浮き、色ムラまで見える始末。
結局、DaVinci Resolve でノイズリダクションをガッツリかけることになり、タイムラインは重く、編集はカクカク。
旅の余韻に浸りながらサクッと編集したかったのに、作業効率は大幅ダウン……。
このとき気づきました。
「デュアルベースISO=どちらでも画質同等」ではなかった。
むしろ、ISO3200は“ノイズが増えにくいだけであって、ISO800と同じ画質になるわけではない」という事実を理解していなかったのが原因でした。
デュアルベースISOの“本当の意味”はこう
まず、S-Log3 では以下の2つが基本の感度になります。
※機種により異なります。
- 低側ベース:ISO800
- 高側ベース:ISO3200
よく言われる「デュアルベースだと高感度でもノイズが出にくい」というのは正確です。
ですが、
よく誤解されるのがここ⇩
❌ 誤解
ISO3200は ISO800 と画質が同じになる
⭕ 正しい理解
ISO3200は“3200にしてはノイズが少ない”だけで、ISO800より綺麗という意味ではない
ISO3200は「本来よりマシ」なだけで、800と比較すると暗部ノイズが増えます。
- 輝度ノイズ(Luma Noise)
ザラザラした粒状のノイズ。暗い壁などに出やすい。 - クロマノイズ(Chroma Noise)
赤・紫・緑の点状のノイズ。暗い影の部分に浮きやすい。
特に暗所では、この両方が一気に増えます。
撮り比べたら、ISO800が圧倒的に綺麗
というわけで、実際に ISO800 と ISO3200 を撮り比べ てみました。⇩


ぱっと見では大きな差は感じませんが、拡大してみると違いは一目瞭然です。


今回の検証は光源が十分にある室内で、ISO以外の設定(シャッタースピード・F値・カラー設定)はすべて固定。
明るさはNDフィルタで統一し、Log のカラーは編集で同条件に揃えています。
そのうえでの結果はこうです。
ISO800
- ノイズが非常に少なく、滑らか
- ダイナミックレンジが広く、暗部も粘る
- 階調が自然で、肌の質感も綺麗
- 全体的に“情報量が多い”画
ISO3200
- 輝度ノイズ(ザラつき)が増える
- 暗部でクロマノイズ(色の点ノイズ)が目立ちやすい
- 階調がやや粗く見える
- 編集でNRを入れたくなる画質になる
暗所ならISO3200は必要。でも、画質が800と同等にはならない
もちろん、暗い環境で ISO800 のままでは露出が足りません。
ISO3200は「高感度にしてはノイズが少ない」優秀な設定です。
ですが今回の検証でも分かる通り、
ISO3200は “800と同じ画質” にはなりません。
暗部のノイズ・色ムラ・階調の粗さは確実に増えます。
編集での問題:ノイズリダクションはとにかく重い

ISO3200で撮った素材は、DaVinci Resolveでノイズリダクションを入れたくなります。
しかし、このノイズリダクション(NR)がとにかく重い。
NRを強めにかけるほど…
- タイムラインがカクつく
- 書き出しが遅くなる(いつもは30分のところ3時間かかった)
- 編集がストレスフルになる
という負のスパイラルに陥ります。
“撮影での妥協は、編集では取り返せない”
今回の撮影で、まさにそれを痛感しました。
ISO3200でも撮れますが、本当に綺麗な画を残したいなら、やっぱりISO800で撮るべき。
そして、そのためのシンプルな解決策がライトでした。
「今さらライトかよ」と思われそうですが(笑)
光を足せるだけで画質も編集効率も驚くほど変わります。
「ISO800を守るために光を足す」という選択
今回の経験からハッキリ分かったのは、ISO800で撮れる環境をつくることが、画質・編集効率どちらも最も良いということ。
そしてそのために必要なのが、小型のカメラライト。

ライトがあるだけで、
- 光量が増える → ISOを800に抑えられる
- ISO800ならノイズ極小で、S-Logの階調が最大限活きる
- NRを使う必要がなくなる → 編集が軽い
- 肌色も自然で“プロっぽい映像”になる
ホテル撮影は暗いことが多く、ISO3200にせざるを得ない場面が頻発します。
特に高級旅館は“雰囲気のための暗さ”なので尚更。
だからこそライトを使って画質向上を目指します。
まとめ
今回の撮影で改めて感じたのは、
- デュアルベースISOでも800と3200は同等ではない
- ISO800の方が圧倒的に綺麗
- ISO3200はあくまで暗所の救済措置
- だからライトを導入してISO800をキープするのが最も合理的
ということ。
ミラーレスの本来の画質を引き出すには、“光をコントロールする”という一歩が必要でした。
今後の旅Vlogでは小型ライトを使って、暗所でもISO800で撮れる環境をつくることで、
より綺麗で、より編集しやすい動画を撮っていこうと思います。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!
