「手ブレ補正と画角」完全ガイド:Vlogで“ちょうどいい”設定は?

こんにちは、かずです。
旅行Vlogを撮るうえで、最も気になるポイントといえば「手ブレ」ではないでしょうか。
僕自身、滑らかで安定した映像を撮るためにジンバルを使ってきました。確かに、ジンバルを使えば非常にスムーズな映像が撮れますが、その一方で荷物としてかさばり、旅行先では取り回しの悪さが気になるのも事実です。
そこで最近は、できるだけ手軽に、かつジンバルに近い安定感を手持ち撮影で出せないかを模索しています。
この記事では、僕が実際に使っている機材や設定、画角の変化や撮影時の工夫を通じて、「旅先でちょうどいい」手ブレ補正と画角のバランスについてお伝えします。
使用機材とレンズ:広角レンズを変えた理由

現在、僕が主に使っているカメラは2台です
- Sony α7C II(メイン1)
- DJI Osmo Pocket 3(メイン2)
もともとはα7C IIに「FE 20mm F1.8 G」のレンズをつけて撮影していました。しかし、最近になって「FE 16mm F1.8」にレンズを入れ替えました。
理由はシンプルで、Sonyのカメラでは手ブレ補正やブリージング補正をオンにすると、画角がどんどんクロップされていってしまうからです。
※クロップとは画角(撮影範囲)が狭まることです。
- アクティブ手ブレ補正 → クロップあり
- ダイナミックアクティブ手ブレ補正 → さらにクロップ
- ブリージング補正 → 追加でクロップ
20mmのレンズでは、これらの補正をオンにすると意外と狭い画角になってしまい、旅先の風景や空間の広がりを映し出すには物足りなく感じることが増えました。
そこで、より広角な16mmに変更することで、クロップ後でも“ちょうどいい画角”を確保したいと思い導入しました。
手ブレ補正の種類とクロップの影響
Sony α7C II では、動画撮影時の手ブレ補正は4つあります。
モード | 手ブレ補正方法 | クロップ率 | おすすめの使い方 |
---|---|---|---|
OFF | 補正なし | なし | 三脚撮影、ジンバル使用時 |
スタンダード | 光学式補正(IBIS) | なし | ゆっくり構図固定の手持ち |
アクティブ | 光学式+電子補正(軽度クロップ) | 約1.1〜1.2倍 | 普通の歩き撮影、自撮りなど |
ダイナミックアクティブ | 光学式+電子補正(強めのクロップ) | 約1.3倍以上 | 激しい動き・走り撮影など |
📌 補足:ブリージング補正との併用でさらにクロップ
さらに、ブリージング補正をオンにすると、電子的な補正のため追加でクロップが発生します。
そのため「アクティブ or ダイナミックアクティブ」+「ブリージング補正ON」の組み合わせでは、合計で1.4倍以上のクロップになることもあります。
- 16mmレンズ → 実質20〜23mm程度に収まり、広角を維持しやすい
- 20mmレンズ → 実質28mm前後に狭まる体感
手持ち撮影で安定感を出すためのコツ
手ブレ補正が優秀とはいえ、流石にジンバル並みの滑らかさを手持ちで再現するのは正直難しいです。
だからこそ、僕自身が意識しているのは「体の使い方」です。
まだまだ試行錯誤中ではありますが、実際に撮影する中で「これだけは意識している」というポイントをいくつかご紹介します。
- カメラを両手でしっかり持ち、肘を体に固定する
→ 体の中心で支えることで、無駄なブレを減らせます。 - 上下の揺れを抑えるように、腰を落として柔らかく歩く
→ 一歩一歩、足の裏で吸収するイメージで。 - パン(左右移動)やチルト(上下移動)はゆっくりと丁寧に
→ 急な動きは映像酔いの原因にもなるので慎重に。 - シャッタースピードは1/60〜1/100に設定することが多い
→ 補正の効きを活かしつつ、自然な動きを表現できます。 - レンズ側の手ブレ補正(OSS)も活用できるとベスト
→ 広角レンズ×OSS搭載なら、かなり安定感が増します。
また、Osmo Pocket 3との2台体制で撮影することで、シーンによってうまく使い分けができ、編集でもバリエーションが生まれます。
やっぱり…Osmo Pocket 3のようなジンバル内蔵の小型カメラは最強ですね。
軽くてすぐ撮れて、しかもヌルヌルに滑らか。旅先で「とっさに撮りたい瞬間」には、本当に頼りになります。
まとめ:旅Vlogに“ちょうどいい”設定とは?
旅先でのVlog撮影では、「滑らかさ」「荷物の軽さ」「画角の広さ」の3つのバランスを考えるのが重要です。
結論としては
- ジンバルを使うなら:手ブレ補正OFFでも安定感抜群。画角のクロップもなく、レンズ本来の広さをそのまま活かせる。
- 手持ちで撮るなら:16mmの広角レンズを使い、アクティブ手ブレ補正+ブリージング補正ONで実質20mm前後の広角をキープできるのが“ちょうどいい”。
撮影スタイル別:設定と画角の比較
撮影スタイル | 補正モード | 推奨レンズ | 実質画角(目安) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ジンバル使用 | 手ブレ補正 OFF | 20mm | 20mm | クロップなし。画角そのまま。滑らかさ◎ |
手持ち撮影 | アクティブ+ブリージング補正 | 16mm | 約20〜21mm | 補正ありでも十分広角で安定 |
手持ち(軽補正) | アクティブのみ | 16mm | 約18〜19mm | クロップ少なめ。ナチュラル寄り |
手持ち(強補正) | ダイナミック+ブリージング補正 | 16mm | 約22〜23mm | 画角狭まるが強力な補正。歩き撮影◎ |
僕自身、16mmのレンズに変えたことで「補正をフルでかけても旅Vlogにちょうどいい広さ」が確保できるようになりました。
撮りやすさ、画角、安定感、そのバランスにとても満足しています。
今後も“旅を邪魔しないVlog撮影”をテーマに、機材や設定の最適解を模索していきたいと思います!
それではまた、次の記事でお会いしましょう!